カウンセリングの現場では、いまクライアントさんが置かれている現状や、問題をお聞きしていきながら
現在の問題に対して、どう行動するか+ 現状に至った理由を分析し、
元となっている心のパターンを癒していくような、ご提案をすることが多いです。
だって、たとえば、大好きな彼に尽くし過ぎてしまい 恋愛が続かない女性に
「それは、尽くし過ぎですよ」
「やりすぎてますから控えましょうね」
「男性は、与えたい生き物ですよ」
「もっと、彼を信頼しましょうね」
なんて、対処法だけお伝えしてもですね
「それが出来ないから、悩んでるんじゃないの~~~~~!」 って、思っちゃいませんか?
いつもありがとうございます。
カウンセリングサービス 心理カウンセラー服部希美です。
さてさて、今日は カウンセリングの現場からいただいたご質問。
「どうして子ども時代を癒すと、 恋愛がうまくいくようになるの?」
今のあなたは、過去の積み重ねからできている
ブログなどでは、読んでいただいているみなさん全員の事情をくみ取ることがなかなか出来ないので><
どうしても、対処法や、物の見方、心の法則や理論をお伝えすることが多いのですが、
実際に、一対一のカウンセリングでは
いま感じていらっしゃる感情に寄り添い、ケアをしながら
「いまの現状を引き起こしてしまった、心のパターンはなんだろう?」 という部分にぐぐっと入っていったりするんですね。
(現在しんどすぎる場合は、 まずはいま背負っている重荷をおろしてあげたり、 自分を休ませてあげるアプローチをご提案することが多いですけどね)
そして、心のパターンというのは
今日、昨日で出来上がったものではなく、ずっと昔からの積み重ねだったりするので
いまの状況だけではなく、どんどん過去にさかのぼって・・
子ども時代の親子関係や、生育環境などにお聞きすることが多いんですね。
カウンセリングの実例〜尽くし過ぎてしまう女性のケース〜
たとえば、先ほどの例の「尽くし過ぎてしまう彼女」の場合。
子供の頃、こんな状況だったよ、なんて方が多かったりしますね。
・両親からの期待を感じていた。
・両親が共働き、病気、兄弟が多い(長女・長男に多いかも?)などで、
子供のころから、自分がしっかりとしていなくちゃいけないと思っていた。
・子供のころから、寂しさを感じることが多かった。
・お母さんが犠牲をする人だった。ヒステリックだった。
・お父さんを怖く感じていた。
・助けてあげられなかった、と感じる人がいる。
などなど・・・。
でもですね、 ここでちょっと注意していただくといいのかな?と思うのは
私は「こういう環境下で育つと、 生きづらさを抱えてしまいますよ」とお伝えしたいわけではないんですね。
あくまで、「いま」生きづらさを感じていて その元になっている心のパターンを癒していこう、としたときに、 原因を探ってそこを癒してあげると、 スムーズに心のパターンが手放せたりしますよ〜というお話です。
たとえば、尽くし過ぎてしまう彼女の場合。
とあるクライアントさんのお話を挙げさせていただきますと (ブログ掲載の許可をいただいています)
いつもいつも、彼の顔色をうかがって彼に合わせることが「当たり前」。
彼に何かしてあげることは得意だけれど、 自分の意見を伝えるのはちょっぴり苦手。
とくに、「会いたい」とか「手伝って欲しい」とか「これが欲しい」とかが 伝えることがなかなか出来ない「甘え下手」な彼女は、
彼から「何でも言ってね!」って言ってもらっても、
「そんなことをいったら、迷惑になるんじゃないか?」
「そしたら私は捨てられちゃうんじゃないか?」
なんて思いから なかなか素直に甘えることが出来ず><
彼から「君って、甘えてくれないよね。 俺、必要ないんじゃないの」なんて愚痴をこぼされることも多かったようです。
それが原因でお別れすることも多く「このパターンから抜け出したい!」という思いで カウンセリングをご利用されるようになりました。
*
カウンセリングで、子ども時代のお話をお聞きしたところ、彼女のお父さんは、とても気性の激しい人で、お母さんと良く言い争いをしていたそうです。
普段は明るく、楽しいお父さんなのですが、 怒りだすと、怒鳴るわ、物に当たるわで大騒動!
彼女自身は、直接怒られていなかったようですが、いつしか父親が自分のほうを見ると 「私も怒鳴られるんじゃないか?」って、構えてしまうようになったそうです。
そして、父親が怒っている姿を見るのも、 母親が怒鳴られているのを見ているのも、とても辛かった彼女は
いつしか、お父さんの顔色をうかがって、機嫌を取るようになりました。
それから、お父さん好みの「いい娘」として。
お母さんの代わりに「よき、母親」の部分も引き受けて 頑張り続けたそうなんですね。
でも、そうやって「人のために」「いい子」を頑張っていくと
みんな当たり前に持っている欲求が、出せなくなっちゃうんですね。
「助けて欲しい」 「寂しい」 「これは嫌」 「これが欲しい」
だって、もし出しちゃったら 「大切な人が困るから。」
だから子供時代の彼女は、 自分の思いを人に伝えることが出来ず、抑圧して過ごすようになっていきました。
そんな彼女が大人になって、 大好きな彼が出来たとしたら。
これらの気持ちが伝えられないのって、分かりますでしょうか???
人によっては、いま自分が感じている感情が 分かんなくなっているときもあるんですよね。
*
子どものときは、そういう愛し方の選択しかなかったのでしょうし、それが家族を救ってきたことも、たくさんあったと思うのです。
でもこれが、自分の人生や恋愛をしんどいものにしているのならば。
もう、いままでの愛し方を手放して 私も、相手も幸せになれる、違う愛し方を選択してもいいですよね。
そんな彼女に、私はカウンセリングで
①自分で、自分を大切にしてあげること。
②ハードルの低いところから、人に助けてもらうこと。
という、現実で出来る取り組みと共に
イメージの中で、子供のころのお父さんに 「自分の気持ちを伝える」というイメージセラピーに取り組んでいただいたんです。
最初は、「目の前にお父さんがいる」とイメージするだけで、なぜだか顔がみれず 涙があふれて止まらなかったそうですが
少し落ち着いた後、ゆっくりとお父さんを見てみると・・ イメージの中のお父さんの目は、 普段想像していたよりも、とても優しいものだったそう。
その優しい眼差しを見つめられながら 何度も何度も、言葉を飲み込みながらも・・ 彼女は、勇気を出してこう伝えました。
「私は、お父さんに笑顔でいて欲しかった」って。
それを聞いた、イメージの中のお父さんは
「ありがとう。お前のおかげだよ」って、笑ってくれたそうです。
彼女はイメージの中で、お父さんに抱きしめてもらい、いっぱいいっぱい、頭を撫でてもらいました。
お父さんの温かさを感じながら たくさんたくさん、涙を流し。
「力が抜けて、ホッとする」感覚を感じて・・・イメージワークは終了しました。
カウンセリングの後、
彼女から 彼だけではなく、人に対しても とても気を使っていた自分に気がつき、 無理をして合わせようとしなくなってきたことで、 対人関係が楽になってきていることを感じるとか。
彼に対して、ちょっとづつ「お願い」が出来るようになってきた、と ご報告をいただきました。
そしてお会いするたびに、柔らかい雰囲気が増し、もともと持っていらっしゃった「明るさ」や「自由奔放さ」も発揮されはじめ・・ ドンドン魅力的になっていらっしゃいます。
こうやって成功体験が積み重なると、自信につながり 多方面において、いい流れに乗ることが出来るんですね。
あくまで一例ですし、 子ども時代を思い出すことすらしんどい、という方には 無理に子ども時代を取り扱わないほうがいい場合もあります。
心理学って、使い方を間違えると自分を苦しめてしまうこともありますからね。
ナイーブな部分を扱いたいときには、 どうぞ、カウンセリングもお使いくださいね。
あなたの心が軽くなる、参考になれば幸いです。
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